活動報告 福岡市早良区 市議会議員 大森一馬

福岡市議会平成27年第4回定例会

マイナンバー制度の導入に伴う民間企業への影響等について

問:大森一馬

マイナンバー制度の導入に伴う民間企業への影響等についてお尋ねします。
今定例会におきましても、市の手続や市民サービスに関する条例案及び補正予算案が上程されていますが、私は少し視点を変え、この制度が民間企業に与える影響とそれに対する市の対応についてお聞きしたいと思います。
ことしから社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度がいよいよ本格的に始まります。まず、ことしの10月以降に12桁の個人番号が記載された通知カードが簡易書留で全世帯に郵送され、来年の1月からは社会保障、税、そして災害対策の3つの分野のさまざまな手続で個人番号の利用が開始されます。
この制度は、所得や行政サービスの受給状況を把握しやすくすることによって、税や保険料を適正に賦課し、社会保障関係の不正受給を防止し、公平、公正な社会の実現を図ること、行政窓口で必要となる添付書類を削減し、行政手続を簡素化することによって国民の利便性の向上を進めること、さらに、国や自治体間で手続の処理を行う際の情報の照合などにかかる時間を短縮し、行政の効率化を図ることなどが目的として導入されるものと聞いています。確かに、今申し上げたような目的が達成されれば大きな効果が期待できますが、翻って民間企業の立場から考えますと、制度の導入に伴い、従業員本人の個人番号に加え、従業員の扶養者の個人番号も取り扱うことになるなど、新たな対応が必要になってきます。
そこで、制度の導入に伴う民間企業の課題についてお尋ねしますが、民間企業は、いつまでにどのような対応をすればよいのか、また、個人番号を含む特定個人情報を漏えいさせた場合の罰則はどのようになっているのか、さらに、本人や家族の個人番号の提供を拒否する従業員がいた場合は、民間企業はどのような対応をすればよいのか、あわせてお伺いいたします。

■総務企画局長(中村英一)

まず、民間企業は、国所轄の特定個人情報保護委員会が示している特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドラインに従って、個人番号の記載が必要となる業務を抽出するとともに、個人番号の収集や保管、廃棄などに関する安全管理措置を整備し、業務を担当する従業員への研修や適宜システムの改修等が必要とされております。その上で、従業員やその扶養親族などの個人番号を取得し、給与所得の源泉徴収票や社会保険の被保険者資格取得届などに記載し、各機関に提出することが義務づけられております。
次に、個人番号を含む特定個人情報を漏えいさせた場合の罰則につきましては、個人番号利用事務等に従事する者が、正当な理由なく特定個人情報ファイルを提供した場合は、4年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとなっております。
最後に、個人番号の提供を拒否する従業員への対応につきましては、個人番号の記載が法律で定められた義務であることを説明し、提供の協力を求めていただく必要がございます。それでもなお提供を受けられない場合は、各書類の提出先それぞれの機関の指示に従っていただくこととなっております。以上でございます。

問:大森一馬

先ほどの答弁にありましたように、民間企業は、個人番号を含む特定個人情報については安全管理措置を実施しなければならず、さまざまな対応が必要となってくることに加え、個人番号が漏えいした場合には、その状況によって厳しい罰則が科せられる可能性もあります。マイナンバー制度そのものの趣旨には賛同しますが、民間企業にとっては制度が導入されることに対する負担感が大きいのも事実です。
福岡市では、去る8月26日に西鉄福岡駅や天神地区において街頭キャンペーンを行い、その模様がテレビや新聞で報道されていました。ごらんになられた方もいらっしゃるかもしれません。このほかにも、出前講座や市政だよりなどでマイナンバー制度への理解を深める活動を行っていると聞いていますし、今後は独自のコールセンターの設置を検討するなど、一般市民に向けた周知、広報活動については熱心に取り組まれていると考えます。
一方で、制度のスムーズな導入に向けては、市民のみならず、民間企業への制度周知も大変重要と考えます。
そこで、お尋ねしますが、民間企業はマイナンバー制度についてどれくらい認識しているのか、また、民間企業への周知について国や県ではどのように行っているのか、さらに、本市としてはどのような形で周知を図っていく考えなのか、あわせてお伺いします。

■総務企画局長(中村英一)

まず、民間企業の認識につきましては、日本商工会議所等がことしの3月から5月にかけまして実施されました調査結果によりますと、マイナンバー制度自体がわからない、何をすべきかわからないと回答した企業が48%となっており、特に中小企業の認識が低く、マイナンバー制度への対応がおくれているとの結果が示されております。
次に、国や福岡県が行っている民間企業への周知についてでございますが、国におきましては、経済団体等への広報協力依頼や企業向け説明会への講師派遣を実施されており、また、福岡県におきましても民間企業向け説明会を開催されております。
最後に、福岡市の民間企業への周知につきましては、福岡市ホームページへの情報の掲載、出前講座の実施、企業向けパンフレットの配布に加え、福岡商工会議所の協力を得て会報誌への関連記事掲載やセミナーを開催していただいております。今後とも、あらゆる機会を利用し、民間企業に向けたさまざまな広報活動を行い、周知に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

問:大森一馬

マイナンバー制度の導入に伴う民間企業への影響等についてです。
マイナンバー制度がスムーズに導入され、冒頭に申し上げました公平、公正な社会の実現及び国民の利便性の向上並びに行政の効率化が現実のものとなれば、国及び福岡市、そして市民に対して大きなメリットがもたらされます。そのためには、一般市民の制度への理解に加え、民間事業者の協力も不可欠であることは間違いありません。
先ほどの答弁にもありましたアンケートの結果などからもわかるように、民間事業者、その中でも特に中小企業へのマイナンバー制度の周知が進んでいないという現実があります。国や県も中小企業への広報活動に取り組んでいるということですが、まだまだ不十分と感じています。
福岡市としても国や県の広報施策に加え、中小企業に向けた周知、広報活動にさらに積極的に取り組まれるよう強く要望して、この質問を終わります。

西新エルモールプラリバの建てかえについて

問:大森一馬

西新エルモールプラリバの建てかえについてお尋ねします。
西新エルモールプラリバ、以下プラリバと言いますが、このプラリバが位置する西新地区周辺については、福岡市の発展とともに、人口が急増する本市の西南部地区と天神や博多駅などの都心部を結ぶ西部地区の交通の要衝地という立地条件のもと、昔ながらの庶民的なにぎわいを持つ活気あふれる商業地域であるとともに、修猷館高校や西南学院大学などの文教施設、早良区役所や早良警察署などの行政施設が集積する、本市西部の広域拠点となっています。
プラリバについては、福岡市西部地区における都市機能の更新や商業機能の強化を目的として、昭和56年6月に福岡市施行による市街地再開発事業により完成した再開発ビルであり、開業当初は西新岩田屋が核テナントとして入居し、西新エルモール岩田屋の名称で営業していましたが、平成15年に営業不振などを理由に岩田屋が撤退し、その後継として、営業を継続するためにリニューアルされ、以降、近隣の商店街とも連携、共存しながら、これまで西新地区のシンボルとして地域のにぎわいの創出に貢献するなど、多くの市民や来街者に親しまれてきました。
しかしながら、そのプラリバも施設の老朽化などを理由に、平成27年7月末日をもって、前身の西新岩田屋の開業から数えて約34年間の歴史に、惜しまれつつも幕がおろされました。閉店当日には、長年の間、地域に親しまれてきたことを象徴するかのように、閉店セレモニーの際は多くの買い物客が施設の入り口に押し寄せ、感謝の言葉をかけるなど、非常に印象に残る光景でした。
今後、現在の建物は取り壊され、新しく建てかえられると聞いていますが、これにより、一時的にでも西新地区のにぎわいの低下や人の流れが変化するなど懸念されるため、地域としてもその間、周辺の各商店街が一層団結して新しい施設の完成を迎えるため、西新地区の今後について考えていく必要があるとの声を聞いています。
プラリバは、地域並びに周辺商業者の生活に密接にかかわっていたことから、今回の建てかえに当たっては地域への影響も非常に大きく、地域の総意として、できるだけ早期の完成が望まれているところです。
そこで、お尋ねしますが、今回の建てかえ計画について、一部情報では商業施設と住宅による複合ビルに建てかわるという話を聞いており、あくまでも民間による事業と認識していますが、広域拠点内における主要施設の建てかえ事業として、建物の施設概要や事業スケジュールについて、福岡市としてどのように把握しているのか、お尋ねします。

■交通事業管理者(阿部 亨)

西新エルモールプラリバの建てかえに伴います地下鉄に関する御質問にお答えをいたします。
まず、工事期間中の地下鉄との接続出入り口につきましては、西新エルモールプラリバにある4番及び5番出入り口は地下鉄駅構内からの避難経路でもあることから、工事期間中は常にどちらか1カ所の出入り口を確保する必要がございます。特に4番出入り口に関しましては、お客様の主要な動線であることから、西新エルモール管理組合に建てかえ工事期間中の機能確保を要請いたしております。
また、ビル完成後の地下鉄との接続出入り口につきましては、地下鉄を利用されるお客様の利便性を考慮した配置計画となるよう、あわせて地下鉄構内からの避難経路などの機能を満たすよう、西新エルモール管理組合と協議を行ってまいります。
次に、地下鉄西新駅のバリアフリー経路につきましては、地下鉄開業当初より、駅に接続して整備されたプラリバ内のエレベーターを利用することで1ルートを確保してまいりました。
平成26年9月に当該ビル設備の老朽化に伴いまして、西新エルモール管理組合において建てかえ方針が決定されたことを契機に、多くのお客様に御利用いただいている西新駅におきますバリアフリー経路のさらなる充実を図るため、駅の北側にエレベーターを整備することといたしました。
現在は土木工事に着手をしておりますが、これに続く建築、設備工事を行いまして、平成28年秋の完成、供用開始を目指し、着実に整備を進めてまいります。
なお、新しいビルに整備されるエレベーターにつきましては、従前のように、地下鉄のお客様の利便性にも配慮した配置計画としていただくよう、西新エルモール管理組合と協議を行ってまいります。以上でございます。

問:大森一馬

プラリバは、西新地区の中心地に位置する大型商業施設です。そのような大きな建物が5年以上も閉鎖される。聞くところによると、現在の状態、閉鎖された状態で1年ほど置かれるということは、地域のにぎわいの低下にもつながり、近隣商店街にとって経済的に多大な影響があることから大変不安を感じているところです。
そこで、お尋ねしますが、これらのことを踏まえると、できるだけ早期に完成することが望まれますが、市としてどのように考えているのか、お尋ねします。
また、地下鉄西新駅は西部広域拠点に位置する主要な交通結節点として位置づけられており、福岡市営地下鉄全駅の中でも、主要ターミナル駅である天神駅、博多駅並びに福岡空港駅に次ぐ4番目の乗降者数を誇っており、通勤、通学を初め、市民生活の足として子どもから高齢者まで多くの方々が利用されているところです。
その地下鉄西新駅と一体化を図り、地区商業機能の強化を図るものとして整備されたプラリバは、商店街方面に位置する地下鉄4番出入り口、明治通り側に位置する地下鉄5番出入り口並びに地下鉄のバリアフリー経路となるエレベーターの設備が設置されています。それらの施設は、地下鉄駅コンコースと地上部を結ぶ主要な移動動線として、地下鉄利用者のみならず、多くの地域住民が利用されているものです。
また、プラリバと城南線を挟んで西側の商店街を地下で結ぶ横断通路についても、交差点部の渋滞緩和や歩行者の安全対策並びに施設及び地域間の回遊性の向上を目的として、市街地再開発事業とあわせて一体的に整備されたものであり、単に人の移動動線としての機能だけでなく、両商業施設を結ぶものとして、利用する買い物客や地下鉄利用者の利便性の向上に寄与するなど、地域のにぎわいづくりに重要な役割を持つ施設となっています。
そこで、お尋ねしますが、今回のプラリバ建てかえ工事により、既存ビルの解体やその後の新設ビル建設工事に伴い、地下鉄西新駅と直結する出入り口やプラリバ内の地下鉄4番出入り口から商店街につながる地下横断通路への影響があると考えますが、建てかえ工事期間中並びにビル完成後の地下鉄出入り口及び地下横断通路の確保はどのように考えているのか、お伺いします。
また、バリアフリー経路の確保については、高齢社会を迎えている現在において、単に建てかえ工事期間中の代替施設を確保するだけではなく、地下鉄西新駅は多くの利用者がいるにもかかわらず、市が独自で地上へとつながるエレベーターを所有していないという状況を考慮すれば、バリアフリー化の充実を図る必要があると考えていますが、今後どのように対応していくのか、あわせてお伺いします。

■住宅都市局長(馬場 隆)

西新エルモールプラリバの建てかえの早期完成についてのお尋ねでございますが、西新エルモールプラリバにつきましては、複数の地権者が所有する区分所有ビルであり、大多数の営業テナントとの定期借家契約が平成27年8月で満了を迎えることや、設備等の老朽化などの複合的な要因により、平成26年9月の管理組合総会において、建てかえ方針とあわせて、平成27年7月末日の施設閉鎖について決定されたものと聞いております。
このため、今後、建物の設計や施工計画の作成並びに既存地権者との合意形成等に一定の期間を要するとともに、工事期間として、解体及び建築工事におおむね4年から5年程度要すると聞いております。西新エルモールプラリバの建てかえに当たっては、地域への影響等も考慮し、事業者を初め、関係局及び関係機関等と連携しながら、早期の完成が図られるよう協議、調整を行ってまいります。

■交通事業管理者(阿部 亨)

西新エルモールプラリバの建てかえに伴います地下鉄に関する御質問にお答えをいたします。
まず、工事期間中の地下鉄との接続出入り口につきましては、西新エルモールプラリバにある4番及び5番出入り口は地下鉄駅構内からの避難経路でもあることから、工事期間中は常にどちらか1カ所の出入り口を確保する必要がございます。特に4番出入り口に関しましては、お客様の主要な動線であることから、西新エルモール管理組合に建てかえ工事期間中の機能確保を要請いたしております。
また、ビル完成後の地下鉄との接続出入り口につきましては、地下鉄を利用されるお客様の利便性を考慮した配置計画となるよう、あわせて地下鉄構内からの避難経路などの機能を満たすよう、西新エルモール管理組合と協議を行ってまいります。
次に、地下鉄西新駅のバリアフリー経路につきましては、地下鉄開業当初より、駅に接続して整備されたプラリバ内のエレベーターを利用することで1ルートを確保してまいりました。
平成26年9月に当該ビル設備の老朽化に伴いまして、西新エルモール管理組合において建てかえ方針が決定されたことを契機に、多くのお客様に御利用いただいている西新駅におきますバリアフリー経路のさらなる充実を図るため、駅の北側にエレベーターを整備することといたしました。
現在は土木工事に着手をしておりますが、これに続く建築、設備工事を行いまして、平成28年秋の完成、供用開始を目指し、着実に整備を進めてまいります。
なお、新しいビルに整備されるエレベーターにつきましては、従前のように、地下鉄のお客様の利便性にも配慮した配置計画としていただくよう、西新エルモール管理組合と協議を行ってまいります。以上でございます。

■道路下水道局長(清森俊彦)

道路下水道局が所管しておりますおただしの地下横断通路につきましては、地下鉄駅コンコースと地上部を結ぶ主要な通路として多くの市民が利用されております。新しいビル完成後はもとより、建てかえ工事期間中におきましても、地下鉄4番出入り口が確保され、地下横断通路がこれまでどおり利用できるよう交通局と連携し、関係者と協議を行ってまいります。以上でございます。

問:大森一馬

先ほど答弁いただきましたが、商店街を初め、地域全体のにぎわいや活気を取り戻すためには、プラリバの建てかえについて、一日でも早く完成することが望まれます。
このため、建てかえ工事期間中やビル完成後の地下鉄出入り口及び地下横断通路の機能確保なども含め、引き続き関係各所との協議、調整を進めていただくとともに、地域や商店街等への丁寧な説明を行っていただくよう要望しておきます。
また、地下鉄西新駅のバリアフリー化の充実を図るため、一日も早い地下鉄西新駅北側のエレベーター設備の設置に努めていただくとともに、この建てかえの機会を捉えた出入り口部におけるエスカレーターの設置など、さらなるバリアフリー化の促進についても御検討いただきたいと要望しておきます。
プラリバの建てかえに当たっては、34年前の福岡市施行による市街地再開発事業により、当時の西新岩田屋を中心に商業地域として栄えたように、建てかえ後の新たな施設についても、これまで同様、多くの市民や来街者に親しまれ、新たな地域の活性化やにぎわいの創出に寄与し、西部広域拠点におけるランドマーク施設となるように期待しております。
最後に、今回の西新エルモールプラリバの建てかえが、福岡市が掲げる都市の成長並びに生活の質の向上に結びつき、西新地区を初め、西部広域拠点全体の発展につながるよう、開発計画への適切な指導や誘導が必要と考えますが、御所見をお伺いし、この質問を終わります。

■住宅都市局長(馬場 隆)

今回の計画につきましては、大森議員からの御指摘のとおり、西部広域拠点における主要施設の建てかえであることから、これまで地域で担ってきた役割を踏まえ、開発計画への適切な指導並びに誘導を行う必要があると考えております。
現在、管理組合において商業、業務施設並びに住宅による複合的な施設計画を検討されておりますが、福岡市としましても、都心部に近く、地下鉄と直結する立地であることから、グローバル創業都市の実現に向けた環境整備を促進する上でも重要なプロジェクトと考えており、さらなる拠点性を高め、地域の発展に寄与するよう促すとともに、国家戦略特区の活用も含め、さまざまな事業手法について協議、検討を行ってまいります。

 

~ 大森一馬 − 2016年01月30日 ~

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